大事なレポートの最終仕上げやオンライン業務の最中に、突然画面が青一色になる――いわゆる「ブルースクリーン(Blue Screen of Death)」。再起動を繰り返す悪夢のループに、多くのWindowsユーザーが長年悩まされてきました。そんな問題に対し、 Windows 11に新たに導入された「クイック マシン リカバリー」機能が救いとなる可能性があります。本コラムでは、企業の情報システム担当者向けに、この機能を有効化する手順を紹介します。
「クイック マシン リカバリー」は Windows 11 バージョン 24H2 KB5062660(OS ビルド 26100.4770)以降に導入された回復機能です。従来の「スタートアップ修復」を基盤としつつ、WinRE(Windows 回復環境)から安全に Windows Update に接続して最新の修復プログラムを取得・適用できる点が特徴です。これにより、ユーザー操作なしで広範なブートエラーから自動復旧できる可能性が高まり、特に多数のPCを管理する企業ではダウンタイムと管理負荷の低減が期待できます。
現在、Intune から設定を有効化することは可能ですが、対象の OS が Inside Preview 版に限定されます。本手順は GUI 操作による有効化手順です。
reagentc.exe /getrecoverysettings
正しく構成されている場合、 [CloudRemediation state] と [AutoRemediation state] が "1" になっています。
実機でトラブルを発生させるのではなく、シミュレーションで修復プロセスを確認できます。以下はテストモード有効化と WinRE 起動による確認手順です。
コマンド(管理者権限のコマンドプロンプトで実行):
reagentc.exe
/SetRecoveryTestmode
コマンド:
reagentc.exe /BootToRe
コマンド:
shutdown /r /t 0
修復が適用された後、デバイスが通常の OS
起動プロセスに戻り、正常にデスクトップが表示されることを確認する。
上記が基本的な有効化と確認の手順です。
解説は以上です。
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執筆者:水口 博文