常に新しい用語が生まれてくる情報システム部門は、全ての用語を正しく理解するのも一苦労。ましてや他人に伝えるとなるとさらに難しくなります。ジョーシスでは数々のIT用語を三段階で説明します。
取り上げる用語を“知らない”と思った人は、小学生にもわかる説明から読んでみると、理解が深まるかもしれません!?
「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」とは、アウトソーシング手法の1つを指す。
例えば、従来は企業の管理部門で行っていた、経理や総務などの日常の事務作業を丸ごと外部に出すことがこれにあたる。企業は、BPOを利用することで管理部門のコスト削減と効率化が見込める。
また、ITシステム運用などを丸ごとアウトソーシングする場合は「ITO(インフォメーション・テクノロジー・アウトソーシング)」と呼ぶこともある。
社長はいつもコスト削減について悩んでいますよね。
その解決策の1つとしては、コストを削減したい部門の業務の一部を専門会社などにアウトソーシング(外部委託)することがあります。
この場合、費用も節約できるし、請け負う会社は専門性が高いため、安心して任せられます。そうすれば、その部門にかけていた人員や資源を会社の強みを発揮できる部門に回すことができるでしょう。
こうした外部委託の方法では、一部だけをアウトソーシングするのではなく、「BPO」という手法があります。
読み方は「ビー・ピー・オー」で、「ビジネス・プロセス・アウトソーシング」の略語です。これは、コストをかけたくない部門を全部丸ごとアウトソーシングすることをいいます。最近では社内のITシステムを丸ごとアウトソーシングする場合もあります。
具体的には「社長の会社のある部門はどのような形が一番効率的か?」と分析・設計に始まり、実際の運用までをアウトソーサー(外部受託企業)に全部丸投げします。例としては「お客様とのコンタクトセンターの設計から運営までの全部を外部に任せる」というイメージが分かりやすいかもしれません。
「全部丸投げなんて、そんなことできるの??」。
社長は、こう驚かれるかもしれません。しかし、一定規模の企業であれば、BPOで任せられる業務は、専門性の高い外部業者の専門部隊に丸ごとに任せた方がよい場合も少なくないのです。
社長も、自社の業務の一部をアウトソーシング、または部門まるごとBPOできないかを一度検討してみてはいかがですか。
みなさんのおうちでは、お父さんやお母さんが食事の用意やゴミ出し、お風呂掃除などの家事をしていると思います。
その中で、洗濯は、Tシャツや下着などは自宅の洗濯機で洗って干していると思いますが、スーツやワイシャツなどはクリーニング屋さんにお願いしてはいませんか?
それはお金を払ってプロのクリーニング屋さんに洗濯してもらった方が、大事なスーツなどの洋服がきれいに仕上がって、手間が節約できるからなのです。
同じように、会社の仕事でも、その会社にいる人が手間と時間をかけてやるよりも、別の会社にいる専門チームの人たちにやってもらった方が、はかどる場合があります。もちろん、やってもらったお仕事にはお金を払います。
これを「アウトソーシング」といいます。
たとえば、コンピューターの仕組みを作ったり動かしたりすることなどは、会社にいる人で、すべてを対応するのは、よほど大きな会社でなければできないことが多いのです。
そして、大きな会社であれば「この仕事はお金を払って別の会社にやってもらった方が効率的だな」と考えたりします。そういう会社はアウトソーシングを積極的に使っているのです。
そのアウトソーシングの内容も「仕事の一部だけを別の会社にアウトソーシングしよう」というところからはじまって「もうこの業務は、すべて別の会社に任せてしまおう。そうした方が効率的だ」ということまで、幅広くあります。
その中で、すべてをアウトソーシングすることを「BPO(びー・ぴー・おー)」といいます。
このアウトソーシングを、みなさんのおうちの場合で考えてみましょう。
もし、お父さんもお母さんも仕事が忙しくて、とてもおうちのことは全部面倒をみきれないことになったとします。そうなるとシャツの洗濯も掃除もやっているひまがありません。
その場合には、家事を全部やってくれる会社にお願いして、丸ごとお願いすることになるでしょう。これがまさにおうちの家事の「BPO」になのです。
この記事は株式会社パシフィックネットが運営していたWebメディア「ジョーシス」に 掲載されていた記事を転載したものです。
2017年6月9日掲載