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もう悩まない! Windows 11 へのアップグレードのタイミング~ Microsoft Intune の機能更新ポリシーで実現できるOSの強制アップグレード ~
投稿日:2023年05月30日

2021年10月、 Windows 10 の後継となる Windows 11 がリリースされました。
Windows 11 はセキュリティ機能・パフォーマンスの向上などのメリットがあるため、 Microsoft は Windows 11 にアップグレードすることを推奨しています。

■【 Windows11 】 規定で有効化、または新たに搭載された機能

● Windows Defender Credential Guard
仮想化ベースのセキュリティ(VBS)を使用して、OSとは別の保護された領域に資格情報を格納します。
その結果、マルウェアやその他の悪意のある攻撃が組織のネットワークに侵入した場合でも、 Credential Guard が情報を保護します。

Windows 10 で Credential Guard を使用する場合、有効化する必要がありましたが、Windows 11 バージョン 22H2 では既定で有効化されます。
※ Education、Enterprise エディションが対象です。

● フィッシング対策の強化
Windows 11 バージョン 22H2 以降、アプリやサイトにパスワードを入力すると、信頼できるサイトに安全に接続されているかどうかをリアルタイムで識別し、資格情報が危険にさらされている場合や盗難の可能性がある場合には警告します。
資格情報を入力する前に予防措置を講じることが可能となります。

ご紹介した機能以外にも、 Windows 11 バージョン 22H2 にアップグレードすることで、様々なメリットを享受することができます。
詳細は、以下のドキュメントをご覧ください。
参照:Windows 11 22H2 の新機能

■ Microsoft Intune

今回、ご案内する機能更新ポリシーは Microsoft Intune (以下 Intune )という管理ソリューションで利用できるポリシーです。
Intune を使用することで、デバイスやアプリケーションの管理を行い、組織のデータやリソースに安全にアクセスすることが可能になります。
詳しくは、「Microsoft Intuneとは?仕組みや機能、導入のメリットを紹介」 をご覧ください。

■ ”Windows Update for Business 展開サービス(WUfB DS)の機能更新ポリシー” を使用した Windows 11 へのアップグレード

これまでは、ユーザーに手動でアップグレードしてもらうようにアナウンスしていた方もいらっしゃったのではないでしょうか?
中には、アップグレードせずに古いOSを使用していたユーザーもおり、社内のセキュリティ レベルを高めることに苦戦されていた方もいらっしゃると思います。
WUfB DS を利用することで、 Intune デバイスとして登録されているデバイスを強制的にアップグレードすることができます。
対象を一斉にアップグレード、または複数のグループに分割して段階的にアップグレードさせることも可能です。

※ Windows Update for Business (WUfB)の機能更新ポリシーは、 Windows 10 を Windows 11 にアップグレードすることが可能です。
ただし、アップグレードを強制する機能はないため、ユーザーによるアップグレード操作が必要です。

■前提条件

● ライセンス要件

➤ Intune ライセンスに加えて、Windows Update for Business 展開サービスのライセンスを含む以下のいずれかが必要です。
 ✔ Windows 10/11 Enterprise E3 or E5 ( Microsoft 365 F3、E3 or E5 に含まれる)
 ✔ Windows 10/11 Education A3 or A5 ( Microsoft 365 A3 or A5 に含まれる)
 ✔ Windows Virtual Desktop Access E3 or E5
 ✔ Microsoft 365 Business Premium

● テレメトリの有効化

➤ 構成プロファイルを使用して、テレメトリを構成することができます。
➤ [使用状況のデータの共有] を [必須] あるいは [省略可能] にします。

● Intune で管理され、Azure AD あるいは Hybrid Azure AD に参加しているデバイス

● Windows 11 の最小システム要件を満たしていること

参照:Windows 11 の要件
※ Microsoft Endpoint Manager のエンドポイント分析を使用して、管理対象のデバイスが要件を満たしているかどうかを確認することができます。

● Microsoft アカウント サインイン アシスタント の実行

➤ ブロックされている、または[無効] に設定されている場合、更新プログラムの受信に失敗します。
➤ 既定値の場合、実行可能です。

● サポート対象のエディション

➤ Pro
➤ Enterprise
➤ Education
➤ Pro for Workstations

■事前準備:更新リングの設定確認・変更

※既に Intune で更新リング ポリシーを作成している場合、以下の設定変更を行う必要があります。


① Microsoft Endpoint Manager admin center に管理者アカウントでアクセスします。

Microsoft Endpoint Manager admin center

①Microsoft Endpoint Manager admin center に管理者アカウントでアクセスします。

② [デバイス] > [Windows] をクリックします。

[デバイス] > [Windows] をクリックします。

③ 『Windows のポリシー』の [Windows 10 以降向け更新リング] > [“プロファイル名”] をクリックします。

※”機能更新ポリシー”を適用させる予定のグループが割り当たっている”更新リング ポリシーのプロファイル”を選択する必要があります。


『Windows のポリシー』の [Windows 10 以降向け更新リング] > [“プロファイル名”] をクリックします。

④『概要』>『基本』>『機能』が ”実行中” であることを確認します。

④『概要』>『基本』>『機能』が ”実行中” であることを確認します。

⑤ 『管理』の [プロパティ] >『更新リングの設定』の [編集] をクリックします。

⑤『管理』の [プロパティ] >『更新リングの設定』の [編集] をクリックします。

⑥ 『① 更新リングの設定』セクションが表示されたら、『機能更新プログラムの延期期間(日数)』に “0” を入力して、[レビューと保存] をクリックします。

※『機能更新プログラムの延期期間』で設定されている延期日数の間は、後述の “機能更新ポリシー” でのアップグレードが動作しません。
機能更新ポリシーを適用させたい場合は、更新リングで機能更新プログラムの延期の停止(延期日数を0に変更)を推奨します。

⑥『① 更新リングの設定』セクションが表示されたら、『機能更新プログラムの延期期間(日数)』に “0” を入力して、[レビューと保存] をクリックします。

⑦ 『② レビューと保存』セクションで設定内容を確認し、[保存] をクリックします。

■機能更新ポリシーを使用して Windows 11 にアップグレードする設定

① Microsoft Endpoint Manager admin center に管理者アカウントでアクセスします。

Microsoft Endpoint Manager admin center

①Microsoft Endpoint Manager admin center に管理者アカウントでアクセスします。

② [デバイス] > [Windows] をクリックします。

②[デバイス] > [Windows] をクリックします。

③ 『Windows のポリシー』の [Windows 10 以降向け機能更新プログラム] > [+ プロファイルの作成] をクリックします。

③『Windows のポリシー』の [Windows 10 以降向け機能更新プログラム] > [+ プロファイルの作成] をクリックします。

④ [① デプロイの設定] セクションが表示されたら、以下の設定を行い、[次へ] をクリックします。

● 名前:任意のポリシー名
● 説明:任意の説明(省略可)
● 展開する機能更新プログラム

➤ Windows 11 , version 22H2

● ロールアウト オプション:更新プログラムの展開タイミングのスケジューリング

➤ 特定の日に更新プログラムを利用可能にする

✔ Windows 11 にアップグレードする日付を指定します。
✔ 利用可能日になると、更新プログラムが自動的にインストールされ、再起動されます。再起動する準備ができた時にログインしていると、
通知が表示され、PCの利用者は再起動するか、再起動を遅らせるかを選択することができます。

④ [① デプロイの設定] セクションが表示されたら、以下の設定を行い、[次へ] をクリックします。

⑤ [② 割り当て] セクションで [グループを追加] をクリックし、 Windows 11 にアップグレードするデバイスが含まれているグループを選択します。

⑤ [② 割り当て] セクションで [グループを追加] をクリックし、 Windows 11 にアップグレードするデバイスが含まれているグループを選択します。

⑥ [③ 確認および作成] セクションで設定内容を確認し、[作成] をクリックします。

以上になります。


パシフィックネットは、確かな技術力をもとに、お客様に合った最適な環境をご提案・構築いたします。
ご質問やご相談がございましたら、お気軽に当社までご相談ください。

執筆者:原 歩陸


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投稿日:2023年05月30日

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