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使える! 情シス三段用語辞典23 「シンクライアント」

常に新しい用語が生まれてくる情報システム部門は、全ての用語を正しく理解するのも一苦労。ましてや他人に伝えるとなるとさらに難しくなります。ジョーシスでは数々のIT用語を三段階で説明します。

一段目 ITの知識がある人向けの説明

二段目 ITが苦手な経営者に理解してもらえる説明

三段目 小学生にもわかる説明

取り上げる用語を“知らない”と思った人は、小学生にもわかる説明から読んでみると、理解が深まるかもしれません!?


一段目 ITの知識がある人向け 「シンクライアント」の意味

エンドユーザーが使ういわゆる端末の1つで、ハードディスク(HDD)のような記憶装置を持たず、ディスプレーとキーボード、CPUとメモリを組み合わせただけの端末を指す。

「シン(Thin)」とは、「細い」または「痩せている」という意味。これに対し、一般的なPCは「ファット(FAT)クライアント」(太ったクライアント)と呼ばれる。

シンクライアントは単体では動作させることができない。そのため、ネットワークで接続したサーバーから起動時にOS(基本ソフト)やアプリケーションをダウンロードしてシンクライアント内で動かす形態(ネットワークブート型)か、VDI(仮想デスクトップインフラ)のようにサーバー上でOS、アプリケーションを動作させてその結果の画面出力と入力だけを行う形態(画面転送型)がある。いずれもデータは端末内ではなくサーバーに保存される。

ネットワークブート型は、端末側でOSやアプリケーションが動作するので、操作時の速度は比較的速いが、起動時のダウンロードにサーバーやネットワークに負担がかかるため、朝の一斉起動時などは立ち上げまでに時間を必要とするいった難点がある。

一方、画面転送型は、サーバー側でOSもアプリケーションも動作するため、起動に時間がかかるようなことはない。ただし、常に画面転送が行われているので安定したネットワーク環境がないと、使い勝手が悪くなる。画面転送型のシンクライアントはコンピューターの機能を持たないことから、「ゼロクライアント」と呼ばれることもある。

二段目 ITが苦手な経営者向け

社長は、「シンクライアント」をご存知ですか?

これは、ハードディスクといった記憶装置を持たず、ディスプレーとキーボード、CPUとメモリを組み合わせただけの端末をいいます。PCよりシンプルな端末のため、特にユーザーが多い企業に導入メリットがあります。

具体的には、1台1台の費用がパソコンより安価であること、OSやアプリケーション、データをサーバー側で一括して管理しているため運用・保守などの管理がしやすいことなどが挙げられます。

また、シンクライアントでは端末にデータが保存されないため、端末が故障した時に安価で交換できて、データを移行する手間も時間も不要となります。そのため、大幅な保守コストの低減にもなるのです。

セキュリティ面でもサーバー側で一括して管理をするので、OSやアプリケーションの更新、ウィルス対策ソフトの最新版の適用なども比較的コントロールしやすいといったメリットもあります。

そのほか、シンクライアント用のサーバーをデータセンターに置くことで、BCP(事業継続計画)対策にもなります。ネットワーク経由で、どこからでも使うことができるからです。

その代わり、たくさんのユーザーが同時に使っても影響がない性能のサーバーを用意しておくことが必要になるので、初期コストはかなりかかります。だから、十分なIT投資が行える企業に向いているといえます。

三段目 小学生向け

みなさんが家や学校の授業などで普通使っているパソコンは、みなさんひとりひとりが1台ずつ使っていますよね。

しかし、昔のコンピューターは違っていました。昔のコンピューターはとても大きくて、それこそ学校の教室一部屋分ぐらいありました。そして、とても高価だったので、何台も買うことが簡単にはできませんでした。

そこで、ディスプレーとキーボードをあわせた「端末(たんまつ)」とよばれる機械を通信ケーブルでつないで、1台のコンピューターをたくさんの人が一緒に使っていたのです。

今、同じような仕組みのコンピューターがあります。名前を「シンクライアント」といいます。

シンクライアントは、ディスプレー(画面)とキーボードを、ネットワークを通して「サーバー」というとても性能がよいコンピューターにつないで使います。

シンクライアントのよい点は、作業した内容をサーバーに保存するので、大切な情報がもれずに安全なことです。そのため、パソコンで使われている情報を保存するためのハードディスクという部品なども必要なくなるので、パソコンよりも安く買えるのです。

シンクライアントが昔の端末と違うのは、コンピューターの性能がとても上がったので、たくさんの人がつないでも、それぞれ別々のパソコンのように使えることです。普通に使っている場合には、みんなで共有してコンピューターを使っているようには見えません。

コンピューターの世界では、昔に使われていた技術が進歩によって、また新たな形で使われるということがよくあります。シンクライアントもそのような技術の1つなのです。

 


この記事は株式会社パシフィックネットが運営していたWebメディア「ジョーシス」に 掲載されていた記事を転載したものです。
2016年10月19日掲載

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