常に新しい用語が生まれてくる情報システム部門は、全ての用語を正しく理解するのも一苦労。ましてや他人に伝えるとなるとさらに難しくなります。ジョーシスでは数々のIT用語を三段階で説明します。
取り上げる用語を“知らない”と思った人は、小学生にもわかる説明から読んでみると、理解が深まるかもしれません!?
「グレーウェア」は、マルウェアなどと同じ悪意あるソフトウエアの一種。「グレイウェア」とも呼ばれる。
すぐに深刻な破壊活動を行わないことがほとんどだが、勝手にポップアップ広告を頻出させたり、設定を変更したりすることでPCなどに悪影響を及ぼす。処理速度が遅くなる、予期せぬクラッシュを引き起こすなど迷惑事象の発生原因にもなる。セキュリティに関わる問題を引き起こすこともある。
グレーウェアは、正規のソフトウエアをインストールする時に、意図せずに紛れ込む場合もあるので取り扱いが難しい。それが「グレー」と言われる由縁にもなっている。対策としては専門のサポートサービスに相談することが望ましいとされている。
社長は、「マルウェア」がどれだけ危険かはご存じですよね? いろいろ対策も考えていらっしゃると思います。ところが、そこまで危険ではないけれど、迷惑なマルウェアがあります。これは「グレーウェア」と呼ばれています。
グレーウェアには、正規の手続を踏んでソフトウエアをインストールしたのに、いつの間にかパソコンに常駐して、「何だか重くなったな……」というような影響を及ぼすものが多くあります。すぐに深刻な状態にはならないこともありますが、放置しておくとパソコンの不具合や、情報漏えいのきっかけを作ってしまう場合があります。
だからといって、パソコンなどのソフトを何でもかんでも消してしまうというわけにはいきませんよね。対策としては、情報システム部門と相談して、グレーウェア専門の駆除サポートを受けるのも1つの方法です。
「うちの社長はセキュリティに詳しくなってきたな」と思われるかもしれませんよ。
みなさんが毎日食べているものに悪い細菌、ばい菌が混じっていたらとても困りますよね。お腹をこわしてしまうかもしれません。
そんなことがないように、みなさんのお父さんお母さんは、きっと安全な食べ物を用意してくれていると思います。「これはちゃんと産地がわかるな」とか「有害なものは入っていないね」と、買う時に気を付けてくれているわけです。
でも、世の中にはいろいろなばい菌がいます。その中には、間違って少しぐらい体の中に入っても影響はないけれど、長い間入ってしまうと、だんだん体によくない影響を与えてしまうばい菌もいます。これは、お父さん、お母さんが注意していても、気が付かないことがあるので困ったばい菌なのです。
食べ物に入っている「ばい菌」はコンピューターの世界にもいます。これは「コンピューターウイルス」と呼ばれています。コンピューターウイルスは、お父さん、お母さんのパソコンに侵入してパソコンに悪さをします。
そこで、お父さんお母さんはコンピューターウイルスが侵入しないように「ウイルス対策」をしてパソコンを守っています。また、定期的に検査して、ウイルスを見つけたら取り去っています。そうしないと安心して仕事ができないからです。
誰が作ったのか分からない怪しいソフトには、そういう悪い「コンピューターウイルス」が潜んでいる可能性があります。だから、そういった悪いものをパソコンやスマートフォンに入れないよう注意しています。お父さん、お母さんがみなさんの食べ物に気を付けているのと同じですね。
ところが、「安全だ」と思ってパソコンに入れたソフトに「グレーウェア」といわれるコンピューターウイルスが潜んでいる場合があるのです。
グレーウェアは急にパソコンを壊したり、悪さをしたりするものではありません。これは、先ほど話した、食べ物に入っていて長い時間をかけて体に悪い影響を与えるばい菌と同じです。だから、うっかり見逃してしまいがちになります。
でも、しばらくすると、パソコンが使いづらくなったり、おかしな動きをしたりするようになります。
これは先ほど話した、長い時間をかけて体に悪い影響を与えるばい菌と同じです。そうなると、パソコンには「よくない状態」になります。仕事がしにくくなるかもしれません。なので、パソコンの専門家の意見を聞きながら、グレーウェアをどうするかを決めるのがよいといわれています。
この記事は株式会社パシフィックネットが運営していたWebメディア「ジョーシス」に 掲載されていた記事を転載したものです。
2017年3月6日掲載