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キッティング費用の相場と内訳を解説|内製・外注のコスト比較と削減のポイント

キッティング費用の相場と内訳を解説|内製・外注のコスト比較と削減のポイント
投稿日:2026年08月25日
最終更新日:2026年08月25日

この記事でわかること

  • 基本、フル、ゼロタッチのキッティング3類型ごとの費用相場
  • 見積もりの妥当性を判断するための4つの内訳項目
  • 内製の隠れたコストまで含めた内製vs外注の正しい比較方法
  • 発注前に整理しておきたい費用変動の5つの要因
  • キッティング費用を削減する4つのアプローチ

キッティング費用の相場は、外注の場合1台あたり5,000円〜15,000円程度です。ただし、この金額は作業範囲や台数、納期条件などにより大きく変動します。特に、台数と納期条件の影響が大きく、案件ごとの振れ幅も少なくありません。

キッティング費用は、PC本体の価格に紛れてしまい、実際の総額が見えづらくなりがちです。内製と比べるときは、単価だけを見るのではなく、担当者の作業時間を人件費に置き換えて考える必要があります。そのうえで、他の業務に割けなくなることによる機会損失も含めて判断するのが現実的です。

本記事では、サービス類型ごとの料金目安、内製・外注の判断軸、コスト削減の打ち手まで、実務目線で整理してお伝えします。

キッティングの外注については、「キッティング代行で解決できる情シス部門の3大課題と選定基準」でも詳しく解説しています。

キッティング費用の相場は、外注の場合1台あたり5,000円〜15,000円程度が一般的です。特に作業範囲と台数、短納期対応の有無、配送を含めるかどうかで、1台あたりの単価は大きく変わります。以下、サービス類型ごとのおおよその料金イメージを紹介します。

基本キッティングの費用相場

OSの初期設定やドメイン参加、業務アプリのインストール、基本的なセキュリティ設定まで含めると、1台あたりおおよそ5,000〜8,000円前後になることが多いです。

標準化された手順で対応できるため、台数が多くなるほど単価が下がる傾向があります。100台を超える発注では、ボリュームディスカウントの対象になるベンダーも増えてきます。

フルキッティング(個別設定込み)の費用相場

ユーザーごとの個別設定、メールアカウント設定、業務固有アプリの導入、資産管理ラベルの貼付などを含むフルキッティングは、1台あたり8,000円〜15,000円程度が相場です。

作業工程が複雑になるほど単価は上昇します。個別性の高い設定が増えるほど、標準化のメリットが薄れ、人手による作業時間が増えるためです。

ゼロタッチキッティングの費用相場

Windows AutopilotやMicrosoft Intuneを活用したゼロタッチキッティングは、初期設計費用と1台あたりのライセンス・運用費用に分かれます。

初期設計費用は数十万円〜数百万円、ライセンス料はMicrosoft 365のプラン次第で1ユーザーあたり月額数百円〜数千円程度が一般的な水準となります。毎年まとまった台数の入れ替えが発生するような環境では、初期投資を回収したあと、従来型のキッティングに比べてトータルコストが下がるケースが多くなります。

ゼロタッチキッティングについては、「AutopilotとIntuneで実現するゼロタッチキッティング:導入前に押さえておきたい要件と運用設計のポイント」で詳しく解説しています。

キッティング費用の相場

サービスタイプ

1台あたりの費用相場

主な作業内容

向いているケース

基本キッティング

5,000円〜8,000円

OS初期設定、ドメイン参加、業務アプリの基本インストール、標準のセキュリティ設定

標準化された端末を一括展開する企業、単価を抑えたい大量発注

フルキッティング

8,000円〜15,000円

基本作業に加え、ユーザー個別設定、メールアカウント設定、業務固有アプリの導入、資産ラベル貼付

部署・役職ごとに設定が異なる企業、開封後すぐ使える状態にしたい場面

ゼロタッチキッティング

初期設計費:数十万〜数百万円
ライセンス料:月額数百〜数千円/ユーザー

Windows Autopilot、Intuneによる自動セットアップ、クラウド経由のポリシー配信、リモート展開

リモートワーク中心の組織、複数拠点展開、長期運用でランニングコストを下げたい企業

※費用相場はベンダー、台数、納期条件によって変動します。実際の見積もりは複数社から取得することをおすすめします。

キッティング費用は、大きく見ると作業費・配送費・管理費・オプション費の4つに分けて考えられます。合計金額だけで判断せず、内訳の金額や内容が妥当かどうかを確認しておくことが、見積りを正しく評価するうえで重要です。

作業費:最も比重の大きい費用項目

実際のキッティング作業にかかわる人件費が中心となります。作業担当者の稼働時間×単価で算出され、作業の難易度や台数によって変動します。

作業の内容や範囲によって単価が大きく異なるため、要件定義の精度が費用を左右します。要件があいまいなまま発注すると、追加費用の発生リスクが高まります。

配送費:拠点や個人宅への送付コスト

本社や拠点にまとめて納品するのか、社員の自宅に1台ずつ送るのかによって、配送コストは大きく変わります。 全国の在宅勤務者へ宅配便で個別発送する場合、地域や荷姿にもよりますが、片道で1台あたりおおよそ2,000〜3,000円前後の送料がかかるケースが多いです。

管理費:プロジェクト管理と品質保証のコスト

進捗管理、品質チェック、報告書作成などに要するコストです。案件の規模が大きくなるほど管理にかかる工数も増えるので、見積書のどこまでが管理費として含まれているかは、確認しておいたほうが安心です。

オプション費:個別ニーズに応じた追加サービス

旧機器のデータ消去や処分、現地キッティングなど、標準パッケージに含まれない作業の費用です。

必要なオプションだけを選定することで、過剰なコストを回避できます。「念のため」でオプションを多く付けると、総額が想定を大きく上回るケースもあります。

内製と外注を比べるときは、担当者の作業時間を人件費に置き換えたコストと、その間にできない本来業務の機会損失まで含めて見る必要があります。見積りの単価だけを見比べても、どちらが本当に得かは判断しきれません。

キッティング内製時の業務負担については、「PCのキッティングがきつい7つの理由と情シス部門が実践できる業務負担の軽減方法」で詳しく解説しています。

内製の見落とされがちな実質コスト

社内で実施する場合の費用は、担当者の人件費が中心です。例えば、情シス担当の時給を5,000円程度と見た場合、1台あたり2時間かかると人件費だけで約1万円になります。

さらに、本来注力すべき戦略業務が滞ることによる機会損失も加味する必要があります。こうした機会損失は決算書の数字には出てこないため、内製コストを実際より安く見積もってしまいやすい点には注意が必要です。

外注のメリットは予算の予測可能性

外注では、1台あたりの単価が明確に提示されるため、予算の策定が容易になります。突発的な大量展開でも、ベンダー側でリソースを確保するため、社内負担を増やすことなく対応が可能です。

社内人件費として固定的に抱えていたキッティング工数を、発生した分だけ支払う変動費に切り替えられる点も、経営側から見ると大きなメリットです。経営層への説明資料を作成する際にも、根拠が明確で説得力を持たせやすい構造です。

損益分岐点の考え方

1回あたり50台未満の小規模展開であれば内製が有利な場合もあります。一方、100台を超える展開や繁忙期の集中対応では、外注のほうがトータルコストで有利になることが多くなります。

まずは、自社で年間どの程度の台数をどんなペースで展開しているのかを把握するところから、内製と外注の損益分岐点を考えていくとよいでしょう。

発注金額に影響する要因は、台数規模・作業内容・納期・配送方法・追加オプションの5つです。見積もり依頼の前にこれらの条件を整理することで、適正なベンダー比較が可能になります。

1:台数規模によるスケールメリット

台数が多くなると、1台あたりの単価が低下する傾向があります。10台と1,000台では、同じ作業内容でも単価が10%以上異なることもあります。

一括発注のタイミングを工夫することで、コスト効率を高められます。複数部門の発注を集約する社内調整も、見えにくいコスト削減の打ち手です。

2:作業内容の複雑度

標準化された共通設定だけで済むか、ユーザーや部署ごとの個別設定がどの程度必要か、さらに事前の検証作業まで含めるかで、1台あたりの工数は大きく変わります。見積もりを出してもらう前に要件を整理し、「どこまでを必ずやるのか」「何は省いてよいのか」をはっきりさせておくことが、余計な作業を減らして費用を抑えるうえでの最初の一歩になります。

3:納期の余裕度

短納期での対応は、ベンダー側のリソース確保コストが上乗せされるため、単価が高くなりがちです。可能な限り余裕を持ったスケジュールで発注することで、コストを抑えやすくなります。

需要時期から逆算した発注計画を立てることが、調達の効率を高めるコツです。

4:配送方法の選択

一般的には、本社や拠点への一括納品がもっともシンプルで、1回の配送で済むぶんコストを抑えやすくなります。在宅勤務者への個別配送や海外への発送など、配送形態が複雑になるほど送料や手数料は増えやすくなります。 在宅勤務者向けにPCを1台ずつ送る必要がある場合は、キッティング費用だけでなく配送費も含めたトータルコストで内製と外注、あるいはベンダーごとの条件を比較する視点が重要です。

5:オプションサービスの選定

旧機器のデータ消去や処分、現地サポート、保守契約など、追加サービスの選定により総額は変動します。標準パッケージで対応できる範囲を明確にし、本当に必要なオプションだけを選ぶ姿勢が大切です。

キッティング費用の削減は、要件の最適化、標準化の徹底、ゼロタッチ化、外注活用の組み合わせで実現できます。これらの複数のアプローチを組み合わせることで費用削減効果を出しやすくなります。

1:作業要件を徹底的に見直す

本当に必要な作業項目だけに絞り込むことで、無駄なコストを削減できます。慣例で続けている作業のなかには、現代では不要となった工程が含まれている可能性があります。

たとえば、資産管理ラベルの個別貼付はメーカーへの印字依頼で代替できます。Wi-FiやVPNのプロファイル手動設定は、MDM経由の自動配信に置き換えれば手作業を省略できます。デジタル化が進んだ現在では、紙マニュアルやセットアップCD/DVDの同梱、全員一律での業務アプリ一括インストールも見直しの対象です。「以前から続けているから」という理由だけで残っている工程がないか、要件定義の段階で洗い出しておくと、余計な工数を削りやすくなります。

2:機種・モデルの標準化を進める

PCの機種を絞り込むことで、マスターの作成や検証にかかる準備期間を短縮でき、調達コストや運用負荷を抑えられます。機種が増えるほど、マスターイメージや検証パターンの準備工数が膨らみます。ドライバやBIOSの違いに起因する障害対応も複雑になり、一括調達によるスケールメリットも得にくくなります。標準モデルを最小限の用途別に絞っておけば、これらの負荷を総合的に軽減できます。

3:ゼロタッチキッティングへの移行を計画する

初期投資は必要ですが、長期的には1台あたりの作業コストを大幅に削減できます。3〜5年の中期視点で投資対効果を計算すると、ゼロタッチ化のメリットが明確に見えてきます。

リモートワーク前提の組織では、移行のメリットがさらに大きくなります。

4:複数ベンダーでの相見積もりを取得する

ベンダーごとに得意領域や価格構造が異なるため、複数社からの見積もり取得は欠かせません。価格だけでなく、品質保証、対応スピード、緊急時の対応力なども含めた総合評価で選定することが重要です。

最低3社からの見積もりを基準とすると、相場感の把握と交渉力の確保がしやすくなります。

キッティング費用は、単に「安ければよい」というものではありません。情シス部門として、価格だけでなく作業品質や納期、セキュリティ、初期費用を含めたトータルコストまで見たうえで、どの選択肢が妥当かを判断する役割があります。

内製の隠れたコストを正しく認識し、外注やゼロタッチキッティングを戦略的に組み合わせることで、コスト削減と業務効率化の両立が可能です。

パシフィックネットのキッティングサービスおよびゼロタッチキッティングサービスは、明確な料金体系と豊富な対応実績で、多くの企業・法人から選ばれています。全国7拠点のテクニカルセンターと月産7,000台の処理能力を生かし、繁忙期の集中発注から複数拠点への配送まで、ご要望に応じた体制を整えます。

費用感やサービス内容の詳細については、お気軽にご相談ください

  • キッティング費用の見積もりはどのように依頼すればよいですか?

    台数、必要な作業内容、納期、配送先、特殊要件をまとめた要件定義書を準備し、複数のベンダーへ同条件で依頼するのが基本です。要件があいまいだと正確な比較ができないため、事前整理が非常に大切となります。

  • ゼロタッチキッティングは費用対効果が高いと聞きますが本当ですか?

    中長期で見れば、ほとんどの企業で費用対効果が高くなる傾向があります。Microsoft社の公開資料では、Windows Autopilotの活用により従来のイメージング方式と比べて作業時間とリソースを80%以上削減できる(Forrester Research調べ)と紹介されています。

    年間300台以上の展開がある企業、リモートワーク中心の企業、複数拠点に展開する企業では、運用フェーズに入ってからの工数削減効果が大きいため、投資回収のスピードも速まる傾向にあります。

    参考:Microsoft「Intune/AutopilotによるWindows PC設定ガイド」

  • 外注時にコストを上振れさせない方法はありますか?

    要件の明確化、納期の余裕確保、標準パッケージ内での対応、追加発注のまとめ依頼の4点を意識することで、見積もり以上の費用発生を抑えやすくなります。あわせて、契約書上で業務範囲と料金の適用条件(どこまでが基本料金で、どのようなケースで追加費用が発生するか)を明記しておくことも、実務的なトラブルやコストの上振れを防ぐうえで重要です。

  • キッティング費用は経費処理と資産計上のどちらになりますか?

    一般的にキッティング費用は経費として処理されるケースが多いですが、PC本体価格に含めて資産計上する例もあります。会社の会計方針や金額により異なるため、経理部門との事前協議をおすすめします。


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投稿日:2026年08月25日
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