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Windows Autopilot デバイスの準備:プロファイル設定ガイド

投稿日:2024年8月30日

この記事でわかること

新しい「 Windows Autopilot デバイスの準備」のプロファイル作成方法と、そのメリット

2024年5月22日、 Microsoft より、新しい Windows Autopilot device preparation (以下 Windows Autopilot デバイスの準備) がリリースされました。
この新機能は、既存の Autopilot を改善し、より多くのデバイスに対応し、より効率的な管理が可能になります。

Windows deployment with the next generation of Windows Autopilot | Microsoft Intune Blog


今回は、新しい「 Windows Autopilot デバイスの準備」のプロファイル作成方法と、そのメリットを解説します。


新機能の特徴とメリット

“ Windows Autopilot デバイスの準備” は、既存の Windows Autopilot の後継としてリリースされていますが、既存の Windows Autopilot はすぐにはリタイアせず、既存機能が ” Windows Autopilot デバイスの準備” に統合されるまでは並行して利用できるようです。つまりは、まだ現在の ” Windows Autopilot デバイスの準備” は、既存の機能には及ばない部分もあるということです。

しかし、2017年の Windows Autopilot の初リリースからすでに7年も経過しており、蓄積された問題点や、要望を反映した新機能は、簡素化された設定画面や事前のハードウェア ハッシュの登録が不要という変更、ほぼリアルタイムで確認できるレポートなど、既存の Windows Autopilot を上回るメリットがあります。

プロファイル作成の手順

今回は、新しい“ Windows Autopilot デバイスの準備” のプロファイルの作成について解説します。
次回のコラムでは、展開画面や既存環境で起こりうる問題点への回避方法を紹介する予定です。
  • 必要なソフトウェアとエディション

    • 本手順は、すでに Windows Autopilot deployment を実施しているテナントを前提に、ユーザー ドリブン モードの Microsoft Entra 参加タイプのプロファイルを作成する内容となっています。
      Hybrid 展開や自己展開モードについては、” Windows Autopilot デバイスの準備”が未対応のため、正式対応した際にご案内する予定です。

      ソフトウェア要件:
      ● Windows 11 version 23H2 (KB5035942 (22631.3374) 以降)
      ● Windows 11 version 22H2 (KB5035942 (22621.3374) 以降)

      エディション要件:
      Windows 11 Pro
      Windows 11 Pro Education
      Windows 11 Pro for Workstations
      Windows 11 Enterprise
      Windows 11 Education

  • デバイスのセキュリティグループ作成

    • Microsoft Intune 管理センターを開きます。


      Microsoft Intune 管理センターを開きます。
    • “ Windows Autopilot デバイスの準備”の展開中にデバイスが自動的に追加されるデバイスのセキュリティ グループを作成します。 このセキュリティ グループの作成は、“ Windows Autopilot デバイスの準備”の肝となる部分です。既存の Windows Autopilot でもデバイス向けのセキュリティグループを作成して動的または静的にデバイスを追加しますが、ここでは、メンバーは空で特殊な管理者を指定していきます。

      • [グループ] – [新しいグループ] の順にクリックします。

        [グループ] – [新しいグループ] の順にクリックします。
      • [グループの種類] が「セキュリティ」を選択していることを確認します。

        [グループの種類] が「セキュリティ」を選択していることを確認します。
      • [グループ名] に適切な名称を入力します。
        ここでは、AutopilotV2_DeviceGroup としています。

        [グループ名] に適切な名称を入力します。
      • [メンバーシップの種類] が「割り当て済み」を選択していることを確認します。

        [メンバーシップの種類] が「割り当て済み」を選択していることを確認します。
      • [所有者が選択されていません] をクリックします。

        [所有者が選択されていません] をクリックします。
      • [所有者の追加] が表示されたら、検索ボックスに「Intune Provisioning Client」と入力します。
        検索結果の中で、詳細が [f1346770-5b25-470b-88bd-d5744ab7952c] と表示されているものを選択し、[選択] をクリックします。

        [所有者の追加] が表示されたら、検索ボックスに「Intune Provisioning Client」と入力します。
      • [作成] をクリックします。

        [作成] をクリックします。
  • ユーザーのセキュリティグループ作成

    “ Windows Autopilot デバイスの準備” のプロファイルが展開されるユーザーのセキュリティ グループを作成します。
    このセキュリティ グループの作成について、マイクロソフトは「既存のユーザー グループを再利用する代わりに、 Windows Autopilot デバイスの準備で使用するために特別にユーザー グループを作成することをお勧めします。」と記載されてるので、新規に作成することを推奨します。
    • [グループ] – [新しいグループ] の順にクリックします。

      [グループ] – [新しいグループ] の順にクリックします。

    • [グループの種類] が「セキュリティ」を選択していることを確認します。

      [グループの種類] が「セキュリティ」を選択していることを確認します。
    • [グループ名] に適切な名称を入力します。
      ここでは、AutopilotV2_UserGroup としています。

      [グループ名] に適切な名称を入力します。
    • [メンバーシップの種類] が「割り当て済み」を選択していることを確認します。

      [メンバーシップの種類] が「割り当て済み」を選択していることを確認します。
    • [メンバーが選択されていません] をクリックします。

      [メンバーが選択されていません] をクリックします。
    • [メンバーの追加] が表示されたら、“ Windows Autopilot デバイスの準備” のプロファイルを適用するユーザーを選択します。
      ここでは、[テスト 一郎] を選択しています。

      [メンバーの追加] が表示されたら、“ Windows Autopilot デバイスの準備” のプロファイルを適用するユーザーを選択します。
    • [作成] をクリックします。

      [作成] をクリックします。
  • 権限設定の作成

    “ Windows Autopilot デバイスの準備” の構成設定を作成します。
    構成設定は、 Windows セットアップ時のデバイスの構成方法と、OOBE 中に表示される内容を指定します。ただし、既存の Windows Autopilot と違い、ユーザー名を入力するまではOOBEを制御できない為、設定できる項目は減っています。
    • [デバイス] – [登録] – [デバイス準備ポリシー] の順にクリックします。

      [デバイス] – [登録] – [デバイス準備ポリシー] の順にクリックします
    • [デバイス準備ポリシー] が表示されたら、[+ 作成] をクリックします。

      [デバイス準備ポリシー] が表示されたら、[+ 作成] をクリックします。
    • [概要] ページが表示されたら、内容を確認し [次へ] をクリックします。

      [概要] ページが表示されたら、内容を確認し [次へ] をクリックします。
    • [基本情報] ページが表示されたら、[名前] に適切な名称を入力します。
      入力したら、[次へ] をクリックします。
      ここでは、TestAutopilotV2としています。

      [基本情報] ページが表示されたら、[名前] に適切な名称を入力します。
    • [デバイス グループ] が表示されたら、作成するポリシーを適用するグループを選択します。選択したら、[次へ] をクリックします。
      ここでは、手順 2-2-3で作成した AutopilotV2_DeviceGroupとしています。

      [デバイス グループ] が表示されたら、作成するポリシーを適用するグループを選択します。選択したら、[次へ] をクリックします。
    • [構成設定] が表示されたら、展開設定の設定項目を開きます。
      各項目を自社の要求事項に合わせて変更いたします。2024年6月17日時点では、変更できるのは、 User account type のみです。

      [構成設定] が表示されたら、展開設定の設定項目を開きます。各項目を自社の要求事項に合わせて変更いたします。2024年6月17日時点では、変更できるのは、 User account type のみです。
    • Out-of-box experience setting の設定項目を開きます。
      各項目を自社の要求事項に合わせて変更いたします。

      Out-of-box experience setting の設定項目を開きます。各項目を自社の要求事項に合わせて変更いたします。
    • アプリの設定項目を開きます。
      各項目を自社の要求事項に合わせて変更します。追加可能なアプリの数は、最大 10 個の制限がありますのでご注意ください。
      ここでは、Adobe Acrobat Reader DC を追加しています。

      アプリの設定項目を開きます。各項目を自社の要求事項に合わせて変更します。追加可能なアプリの数は、最大 10 個の制限がありますのでご注意ください。
    • スクリプトの設定項目を開きます。完了したら [次へ] をクリックします。
      各項目を自社の要求事項に合わせて変更いたします。追加可能なPowerShellスクリプトの数は、最大 10 個の制限がありますのでご注意ください。
      ここでは、何も追加せずに進めます。

      スクリプトの設定項目を開きます。完了したら [次へ] をクリックします。各項目を自社の要求事項に合わせて変更いたします。追加可能なPowerShellスクリプトの数は、最大 10 個の制限がありますのでご注意ください。
    • [スコープ タグ] ページが表示されたら、[次へ] をクリックします。

      [スコープ タグ] ページが表示されたら、[次へ] をクリックします。
    • 割り当てセクションで、作成するポリシーを割り当てるグループを選択します。
      選択したら、[次へ] をクリックします。
      ここでは、手順3で作成した AutopilotV2_UserGroupとしています。

      割り当てセクションで、作成するポリシーを割り当てるグループを選択します。選択したら、[次へ] をクリックします。
    • [確認して作成] が表示されたら、設定内容を確認します。 問題なければ、[保存] ボタンをクリックします。

      [確認して作成] が表示されたら、設定内容を確認します。 問題なければ、[保存] ボタンをクリックします。

手順は以上です。

次回は、” Windows Autopilot デバイスの準備” の展開画面、既存環境で起こりうる問題点への回避方法をご案内する予定です。

パシフィックネットは、確かな技術力をもとに、お客様に合った最適な環境をご提案・構築いたします。
ご質問やご相談がございましたら、お気軽に当社までご相談ください。

執筆者:水口 博文


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