新しい「 Windows Autopilot デバイスの準備」のプロファイル作成方法と、そのメリット
2024年5月22日、 Microsoft より、新しい Windows Autopilot device preparation (以下 Windows Autopilot デバイスの準備) がリリースされました。
この新機能は、既存の Autopilot を改善し、より多くのデバイスに対応し、より効率的な管理が可能になります。
“ Windows Autopilot デバイスの準備” は、既存の Windows Autopilot の後継としてリリースされていますが、既存の Windows Autopilot はすぐにはリタイアせず、既存機能が ” Windows Autopilot デバイスの準備” に統合されるまでは並行して利用できるようです。つまりは、まだ現在の ” Windows Autopilot デバイスの準備” は、既存の機能には及ばない部分もあるということです。
しかし、2017年の Windows Autopilot の初リリースからすでに7年も経過しており、蓄積された問題点や、要望を反映した新機能は、簡素化された設定画面や事前のハードウェア ハッシュの登録が不要という変更、ほぼリアルタイムで確認できるレポートなど、既存の Windows Autopilot を上回るメリットがあります。
プロファイル作成の手順
今回は、新しい“ Windows Autopilot デバイスの準備” のプロファイルの作成について解説します。
次回のコラムでは、展開画面や既存環境で起こりうる問題点への回避方法を紹介する予定です。
必要なソフトウェアとエディション
本手順は、すでに Windows Autopilot deployment を実施しているテナントを前提に、ユーザー ドリブン モードの Microsoft Entra 参加タイプのプロファイルを作成する内容となっています。
Hybrid 展開や自己展開モードについては、” Windows Autopilot デバイスの準備”が未対応のため、正式対応した際にご案内する予定です。
ソフトウェア要件:
● Windows 11 version 23H2 (KB5035942 (22631.3374) 以降)
● Windows 11 version 22H2 (KB5035942 (22621.3374) 以降)
エディション要件:
Windows 11 Pro
Windows 11 Pro Education
Windows 11 Pro for Workstations
Windows 11 Enterprise
Windows 11 Education
デバイスのセキュリティグループ作成
Microsoft Intune 管理センターを開きます。
“ Windows Autopilot デバイスの準備”の展開中にデバイスが自動的に追加されるデバイスのセキュリティ グループを作成します。
このセキュリティ グループの作成は、“ Windows Autopilot デバイスの準備”の肝となる部分です。既存の Windows Autopilot でもデバイス向けのセキュリティグループを作成して動的または静的にデバイスを追加しますが、ここでは、メンバーは空で特殊な管理者を指定していきます。
[メンバーの追加] が表示されたら、“ Windows Autopilot デバイスの準備” のプロファイルを適用するユーザーを選択します。 ここでは、[テスト 一郎] を選択しています。
[作成] をクリックします。
権限設定の作成
“ Windows Autopilot デバイスの準備” の構成設定を作成します。
構成設定は、 Windows セットアップ時のデバイスの構成方法と、OOBE 中に表示される内容を指定します。ただし、既存の Windows Autopilot と違い、ユーザー名を入力するまではOOBEを制御できない為、設定できる項目は減っています。