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Microsoft Intune を活用したゼロタッチでのアプリ配布術

投稿日:2024年3月6日

この記事でわかること

Microsoft Intune を活用したゼロタッチでのアプリ配布術

企業の情報システム担当者にとって、アプリケーションの配布は日常業務の重要な一部です。
多くの企業がサードパーティの製品に頼りがちですが、Microsoft 365 に含まれる Microsoft Intune を活用することで、アプリケーションの配布をより効果的に行うことが可能です。

本コラムでは、 Microsoft Intune の機能を使用して、 Windows 10/11 デバイスにWin32 アプリケーションをインストールする方法についてご紹介します。

※重要ポイント
特に重要なのはサイレント インストールへの対応です。運用中のPCにアプリを配布するときでも、インストール中に予期せぬポップアップが表示されると、ユーザーが困惑し、管理者が意図しない結果に繋がる可能性があります。そのため、アプリを配布する際は、サイレント インストールが必須条件となります。


  • Microsoft Intune とは

    Intune は、 Microsoft Endpoint Manager の一部として、モダンなデバイス管理 (MDM) とアプリ管理 (MAM) を提供するクラウドベースのサービスです。
    Intune を使えば、対象のデバイスに対して、ポリシー、設定、アプリ、セキュリティなどを設定し、一元的に管理することができます。

    Microsoft Intune が含まれているサブスクリプションは、下記となります。

    ・ Microsoft 365 Business Premium サブスクリプション

    ・ Microsoft 365 F1または F3 サブスクリプション

    ・ Microsoft 365 Enterprise E3 または E5 サブスクリプション。

    ・ Enterprise Mobility + Security E3または E5 サブスクリプション

    ・ Microsoft Intune サブスクリプション


    ※自社で導入している製品が不明な場合、弊社営業またはお問い合わせフォームよりご連絡ください。

    Intune では、以下の種類のアプリケーションの配布をサポートしています。

    - Microsoft Store アプリ

    - Microsoft 365 Apps

    - 基幹業務アプリ (msi形式など)

    - Win32 アプリ (exe形式)

  • 準備: Adobe Acrobat Reader をダウンロードする

    Google はアプリケーションの品質や安全性を保証していないため、ユーザーは自己責任でアプリケーションを利用することになります。
    Google Workspace Marketplace アプリを安全に利用するためには、以下の注意点をご確認ください。
    • Adobe Acrobat Reader の公式サイトにアクセスし、[その他のダウンロードオプション]をクリックします。


      Adobe Acrobat Reader の公式サイトにアクセスし、[その他のダウンロードオプション]をクリックします。
    • [その他のダウンロードオプション] が表示されたら、[ディストリビューションをお探しですか?] をクリックします。

      [その他のダウンロードオプション] が表示されたら、[ディストリビューションをお探しですか?] をクリックします。
    • [無料の Acrobat Reader ソフトと Acrobat Reader モバイルアプリの一括配布] が表示されたら、記載されている条件に該当する場合は、一括配布許諾契約に申し込みます。
      [今すぐお申し込み] ボタンをクリックします。

      [無料の Acrobat Reader ソフトと Acrobat Reader モバイルアプリの一括配布] が表示されたら、記載されている条件に該当する場合は、一括配布許諾契約に申し込みます。[今すぐお申し込み] ボタンをクリックします。
    • 申込フォームに必要情報を入力し、申込みを完了させます。

      申込フォームに必要情報を入力し、申込みを完了させます。
    • 確認メールが送られてくるのを待ちます。

      確認メールが送られてくるのを待ちます。
    • 確認メールに記載されているURLにアクセスし、下記をそれぞれ選択して [Acrobat Reader をダウンロード] をクリックします。 ここでは、64bit 版をインストールしたいので、MUIを選択しています。
        オペレーティングシステム : Windows 11
        言語 : All Language (MUI)
        バージョン : 64bit 版の最新のバージョンを選択

      確認メールに記載されているURLにアクセスし、下記をそれぞれ選択して [Acrobat Reader をダウンロード] をクリックします。ここでは、64bit 版をインストールしたいので、MUIを選択しています。
    • ダウンロードしたファイルは、適切な場所に保存してください。

      ダウンロードしたファイルは、適切な場所に保存してください。
  • Microsoft Win32 コンテンツ準備ツールを入手する

    • 下記のGitHubのサイトから Microsoft Win32 コンテンツ準備ツールの最新版を確認します。


      記のGitHubのサイトからMicrosoft Win32 コンテンツ準備ツールの最新版を確認します。
    • ダウンロードページから、ファイルを ZIP形式でダウンロードします。

      ダウンロードページから、ファイルを ZIP形式でダウンロードします。
    • ダウンロードした ZIP ファイルを右クリックし、コンテキストメニューから [すべて展開] を選択してファイルを展開します。

      ダウンロードした ZIP ファイルを右クリックし、コンテキストメニューから [すべて展開] を選択してファイルを展開します。
    • 展開したフォルダー内にある [IntuneWinAppUtil.exe] を任意の場所にコピーします。ここでは、Cドライブの直下の「intunewin」 フォルダーにコピーしました。

      展開したフォルダー内にあるIntuneWinAppUtil.exeを任意の場所にコピーします。ここでは、Cドライブの直下の「intunewin」 フォルダーにコピーしました。
    • Cドライブ直下の「intunewin」フォルダー内に、「AcrobatReader」フォルダーを作成し、その中にAdobe Acrobat Reader アプリケーションをコピーします。

      Cドライブ直下の「intunewin」フォルダー内に、「AcrobatReader」フォルダーを作成し、その中にAdobe Acrobat Reader アプリケーションをコピーします。
  • intunewin パッケージを作成する

    • コマンドプロンプトを管理者権限で起動し、以下のコマンドを実行します。
      C:\intunewin\IntuneWinAppUtil.exe

      コマンドプロンプトを管理者権限で起動し、以下のコマンドを実行します。
    • “Please specify the source folder: “ と表示されたら、パッケージを作成するために必要なアプリや応答ファイル等がインストールされているフォルダーを指定します。ここでは、以下を指定します。
      C:\intunewin\AdobeReader

      Please specify the source folder:  と表示されたら、パッケージを作成するために必要なアプリや応答ファイル等がインストールされているフォルダーを指定します。ここでは、以下を指定します。
    • “Please specify the setup file: “ と表示されたら、パッケージを作成するために必要なセットアップファイルを指定します。ここでは、以下を指定します。
      C:\intunewin\AdobeReader
      \AcroRdrDC2300820470_ja_JP.exe

      Please specify the setup file: と表示されたら、パッケージを作成するために必要なセットアップファイルを指定します。ここでは、以下を指定します。
    • “Please specify the output folder: “ と表示されたら、生成したパッケージを保存するフォルダーを指定します。ここでは、以下を指定します。
      C:\intunewin\AdobeReader

      Please specify the output folder: と表示されたら、生成したパッケージを保存するフォルダーを指定します。ここでは、以下を指定します。
    • “Do you want to specify catalog folder (Y/N)?“ と表示されたら、インストールにカタログフォルダーが必要な場合はここで指定します。ここでは、不要なので N と入力します。

      Do you want to specify catalog folder (Y/N)? と表示されたら、インストールにカタログフォルダーが必要な場合はここで指定します。ここでは、不要なので N と入力します。
    • 生成が成功すると、“... has been generated successfully” と表示されます。

      生成が成功すると、“... has been generated successfully” と表示されます。
    • Output folder で指定したフォルダーに、拡張子が intunewin のファイルが保存されていることを確認します。

      Output folder で指定したフォルダーに、拡張子が intunewin のファイルが保存されていることを確認します。
  • Microsoft Intune に intunewin パッケージを登録する

    • Microsoft Intune 管理センターを開き、左ナビゲーションに表示されている [アプリ] をクリックします。


      Microsoft Intune 管理センターを開き、左ナビゲーションに表示されている [アプリ] をクリックします。
    • 概要ブレードで [プラットフォーム別] セクションの [Windows] をクリックします。

      概要ブレードで [プラットフォーム別] セクションの [Windows] をクリックします。
    • [追加] – [アプリの種類の選択] – [Windows アプリ (Win32)] の順にクリックします。

      [追加] – [アプリの種類の選択] – [Windows アプリ (Win32)] の順にクリックします。
    • [選択] をクリックします。

      [選択] をクリックします。
    • [アプリ パッケージ ファイルの選択] をクリックし、Microsoft Win32 コンテンツ準備ツールで作成した intunewin パッケージを選択します。選択したら [OK] をクリックします。

      [アプリ パッケージ ファイルの選択] をクリックし
      Microsoft Win32 コンテンツ準備ツールで作成した intunewin パッケージを選択します。選択したら [OK] をクリックします。
    • アプリの [名前]、[説明] および [発行元] が入力必須項目となるので、入力し、[次へ] をクリックします。

      アプリの [名前]、[説明] および [発行元] が入力必須項目となるので、入力し、[次へ] をクリックします。
    • インストールとアンインストール コマンドが入力必須項目となるので入力します。ここでは、Adobe Acrobat Reader の以下のコマンドを入力します。
      またデバイスの再起動についても変更します。設定したら、[次へ] をクリックします。
      ※アンインストール時の製品コードは言語やバージョンによって変更される場合があります。
      インストール:AcroRdrDC2300820470_ja_JP.exe /sAll
      アンインストール:msiexec /x {AC76BA86-1041-1033-7760-BC15014EA700} /quiet
      デバイスの再起動:何もしない

      インストールとアンインストール コマンドが入力必須項目となるので入力します。ここでは、Adobe Acrobat Reader の以下のコマンドを入力します。またデバイスの再起動についても変更します。設定したら、[次へ] をクリックします。
      ※製品コードの確認
      製品コードの確認
    • [オペレーティング システムのアーキテクチャ] および [最低限のオペレーションシステム] は、社内で利用している OS に合わせて設定します。
      ここでは、下記の設定を選択しています。選択したら、[次へ] をクリックします。

      オペレーティング システムのアーキテクチャ: 64ビット
      最低限のオペレーションシステム: Windows 10 20H2

      [オペレーティング システムのアーキテクチャ] および [最低限のオペレーションシステム] は、社内で利用している OS に合わせて設定します。ここでは、下記の設定を選択しています。選択したら、[次へ] をクリックします。
    • 検出規則を設定します。これは、アプリがインストールされたかどうかを Intune が判断するために使用されます。 ここでは、以下の通り設定します。設定したら、[OK] をクリックします。
      規則の形式:検出規則を手動で構成
      規則の種類:フォルダー
      パス:C:\Program Files\Adobe\Acrobat DC
      ファイルまたはフォルダー:Acrobat
      検出方法:ファイルまたはフォルダーが存在する

       [すべてのユーザー]を選択し、[完了] をクリックします。
       [すべてのユーザー]を選択し、[完了] をクリックします。
    • 検出規則のページに戻るので、[次へ] をクリックします。

      検出規則のページに戻るので、[次へ] をクリックします。
    • 依存関係は設定せずに [次へ] をクリックします。

      依存関係は設定せずに [次へ] をクリックします。
    • 置き換えも設定せずに [次へ] をクリックします。

      置き換えも設定せずに [次へ] をクリックします。
    • 割り当てで [すべてのデバイスを追加] をクリックします。

      割り当てで [すべてのデバイスを追加] をクリックします。
    • 確認と作成が表示されたら、設定した内容を確認し、[作成] をクリックします。

      確認と作成が表示されたら、設定した内容を確認し、[作成] をクリックします。
    • アプリケーションのアップロードが完了すると、配布が可能になります。

      アプリケーションのアップロードが完了すると、配布が可能になります。

今回は、汎用的な構成を用いて、Microsoft Intune を使用したアプリケーション配布の方法についてご紹介しました。配布対象を特定のデバイスやユーザーに限定したい、配布を特定の時間に行いたいなど、より具体的な要望がある場合は、弊社営業担当または、お問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。

執筆者:水口 博文


ご依頼・ご相談・お見積もりは担当営業部へ

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